Androidスマートフォンのカメラに写したものについての情報を詳しく調べることのできる機能である「Googleレンズ」を、Googleアシスタントから利用することができるようになっていたので、試してみました。
以前の記事で紹介した「Googleレンズ」は、Googleフォトに保存されている画像を対象にしているものでしたが、この記事で紹介している「Googleレンズ」は、写真を撮影しなくてもすぐに被写体の情報を得ることができるようになっており、日本語にも対応していました。
Googleレンズを利用できるスマートフォンについて
Googleレンズは、Android 8.0を搭載しているXperia XZ Premiumのdocomo版であるSO-04Jと、Xperia XZのau版であるSOV34では利用することができました。
Google Playストアで公開されているGoogleレンズのアプリは、「このアイテムはお住まいの国でご利用いただけません」と表示されているためインストールすることができませんでしたが、Googleアシスタントから起動することができました。
その一方で、2018年11月18日現在、Android 6.0を搭載しているHuawei P8liteではGoogleレンズのアイコンが表示されず、利用することはできませんでした。
Googleレンズを利用する方法
Googleアシスタントを起動する
スマートフォンのホームボタンを数秒間長押しして、Googleアシスタントを開きます。
Googleレンズのアイコンをタップする
Googleアシスタントの左側にあるGoogleレンズのアイコン(ボタン)をタップします。
Googleレンズを初めて利用する際には追加の設定が必要となりますが、2回目以降はGoogleレンズのアイコンをタップするとすぐに利用することができます。
Googleレンズの説明と利用規約を確認する(初回のみ)
Googleレンズの詳しい説明や注意事項、利用規約、プライバシーポリシーなどを確認し、「カメラをオンにしてレンズを使用」と書かれている青いボタンをタップします。
それぞれの説明の見出しをタップすると展開され、さらに詳しい情報を確認することができるようになっています。
Googleアプリにカメラの権限を許可する(初回のみ)
「Googleに写真と動画の撮影を許可しますか?」というカメラの権限の確認ダイアログが表示された場合は、「許可する」をタップして権限を許可します。
Googleレンズで使用するアカウントを選択する(初回のみ)
スマートフォンに複数のGoogleアカウントを登録している場合は、アカウントの選択ダイアログが表示されます。
Googleレンズで使用したいGoogleアカウントを選択し、「OK」をタップします。
Googleレンズが起動した
Googleレンズが起動しました。
左上のフラッシュのマークをタップするとライトが点灯し、右上のメニューボタンをタップするとGoogleレンズのメニューが開きます。
「レンズの機能」が紹介されていますが、下にスワイプすることで、表示を隠すことができます。
Googleレンズでのテキストの認識
Googleレンズを起動した状態で、認識させたいテキストにスマートフォンを向けると、白い点のようなものが表示されました。
今回は、Windows10の設定でのテキスト認識を試してみました。
Googleレンズでテキストが認識された
画面をタップすると画面が固定され、認識されたテキストが白くハイライト表示されました。
このように、ほとんどのテキストが正常に認識されていました。
特定のテキストを選択する
認識されたテキストをタップすると、そのテキストが選択されました。
テキストを選択すると、下にメニューが表示されました。ここでは、クリップボードへのコピー、Google検索、翻訳を行うことができます。
ウェブサイトやドキュメントと同じ要領で画像上のテキストを選択できることが、とても印象的でした。
テキストをクリップボードにコピーする
「Copy text」をタップすると、選択したテキストがクリップボードにコピーされました。
テキストをGoogleで検索する
「Search」をタップするとブラウザアプリが開き、選択したテキストのGoogle検索結果が表示されました。
テキストを翻訳する
「Translate」をタップするとGoogle翻訳アプリが起動し、テキストが翻訳されました。
Googleレンズでの手書きしたテキストの認識
次は、手書きした文字をGoogleレンズで認識させてみました。
テキストがスキャンされると、「ええと…筆跡ですね」と表示されたことから、手書きであることが認識されていたことがわかりました。
手書きでは、カタカナが数字と判定されるなど、日本語は正常に認識されませんでしたが、英語は正確に認識されました。
Googleレンズでの商品の認識
ノートパソコンを認識させてみた
ノートパソコンのキーボード部分を写してみました。
メーカーのロゴなどは写していないにもかかわらず、メーカー名や商品名がほぼ正確に認識されました。
類似の商品が表示された
次は、パソコンに貼られていたCPUのエンブレムシールを認識させてみました。
Googleレンズで認識される際、白ではなく、オレンジ色の点が表示されました。
認識が完了すると、類似の商品のショッピングサイトへのリンクが表示されました。
Googleレンズで植物の種類を調べてみた
自宅にあった鉢植えのトウガラシをGoogleレンズで調べてみました。
種類は正確ではありませんでしたが、植物であると判定され、このように候補がいくつか表示されました。
それぞれの項目をタップすると、詳しい説明を見ることができるようになっていました。
Googleレンズで書籍を認識させてみた
書籍をGoogleレンズで認識させてみました。
書籍のタイトルや著者名だけでなく、Wikipediaからの抜粋も表示されました。
Googleレンズで書籍のバーコードをスキャンしてみた
書籍のバーコードをGoogleレンズでスキャンしてみたところ、タイトルと著者名が正確に表示されました。
しかし、正確な情報が表示されない場合もありました。
書籍「Ruby on Rails 5 アプリケーション プログラミング」のバーコードをスキャンした際は、「Ruby on Rails3 アプリケーションプログラミング」という別のタイトルが表示されました。
Googleレンズで被写体を認識できなかった場合
Googleレンズで被写体を認識することができなかった場合は、「識別できません」や「お役に立てそうにありません」と表示されました。
また、詳しい情報が見つからなかった場合は、「ええと…〇〇ですね」のように表示されました。
Googleレンズを利用した感想
さまざまなものをGoogleレンズでスキャンしてみて、被写体認識の精度が非常に高かったことに驚かされました。
特に、被写体のテキストを認識して、コピーや検索を行うことができる機能が便利であると感じました。
その一方で、野菜や植物などの自然のものや、コップや水筒などの特徴の少ない商品は正確に認識されないことが多かったので、結果を過信しないほうが良いと思いました。
初期設定時に表示される注意事項にも、Googleレンズは万能ではなく、利用は自己責任であることが書かれていました。