この記事では、データ復旧ソフトである「EaseUS Data Recovery Wizard」の使い方と使った感想などについて紹介しています。
このレビュー記事は、「EaseUS Data Recovery Wizard」の開発元である「EaseUS Software」からの依頼を受けて作成しています。
「EaseUS Data Recovery Wizard」について
「EaseUS Data Recovery Wizard」は、PCのストレージやUSBメモリなどから削除されたデータを復旧させることのできるデータ復元ソフトです。
データのバックアップを行っていない状態でファイルを誤って完全に削除してしまった場合、Windows標準の機能では復元することができませんが、このソフトウェアを利用すると、復元させることのできる可能性が高まります。
今回紹介するのはWindows版ですが、macOS版もリリースされています。
インストールと初期設定の手順
「EaseUS Data Recovery Wizard」を利用するために必要となる、インストールの手順です。
ダウンロードする
はじめに、「EaseUS Software」の公式サイトから、インストーラーをダウンロードします。
インストールする
インストーラーのダウンロードが完了したら、インストールを行います。
ダウンロードしたインストーラー(drw_setup.exe)をダブルクリックして実行します。
ユーザーアカウント制御画面が表示された場合は、「はい」ボタンをクリックします。
言語の選択
セットアップに使用する言語の選択画面が表示されるので、プルダウンメニューから言語を選択して「OK」ボタンをクリックします。
デフォルトでは、日本語が選択されていました。

セットアップウィザードが開く
言語の選択ウインドウが閉じ、セットアップウィザードが開くので、「次へ」ボタンをクリックします。
セットアップウィザードが開くまでに10秒ほどかかりました。

利用規約が表示される
利用規約(使用許諾契約書)が表示されます。
利用規約を確認し、同意できるようであれば「同意」ボタンをクリックします。

インストール場所の指定
ここでは、インストール先を指定します。
初期状態ではCドライブにインストールされるようになっていますが、Cドライブに復元したいファイルがあるなどの理由で変更したい場合は「参照」ボタンをクリックしてフォルダーを選択します。
インストール場所を指定したら、「確認」ボタンをクリックして次に進みます。

スタートメニューでのショートカットの設定
ここでは、インストールの際に追加される、スタートメニューのショートカットのフォルダーを選択します。
フォルダーを選択したら、「次へ」ボタンをクリックして次に進みます。
初期状態では「EaseUS Data Recovery Wizard」が選択されています。

追加タスクの設定(デスクトップ、クイック起動アイコン)
追加タスクの設定では、デスクトップアイコンやクイック起動アイコンを追加するかどうか選択します。
追加したい場合はチェックボックスにチェックを入れ、追加したくない場合はチェックを外します。
これで、インストール前の設定は最後となります。
「インストール」ボタンをクリックすると、これまでに行った設定の確認画面が表示されます。

インストール前の設定の確認
インストール先やスタートメニューのショートカットの設定などの確認画面が表示されます。
復元したいデータとは別のドライブが選択されていることを確認します。
「インストール」ボタンをクリックすると、インストールが開始されます。
「戻る」ボタンをクリックして、設定を変更することもできます。

インストールが開始された
「EaseUS Data Recovery Wizard」のインストールが開始されました。
インストール中には、さまざまなファイルの展開が行われていきます。
インストールは30秒ほどで完了しました。

インストールが完了
インストールが完了しました。
デフォルトでは「ユーザーエクスペリエンス向上プログラムに参加」のチェックボックスにチェックが入っていますが、外すことで参加を拒否することもできます。
「完了」ボタンをクリックすると、セットアップウィザードが閉じます。

セットアップウィザードが閉じるとデフォルトのブラウザが開き、紹介ページが表示されます。

「EaseUS Data Recovery Wizard」の使い方
「EaseUS Data Recovery Wizard」を利用して、USBメモリから削除されたファイルを復元してみたので、その手順について紹介します。
ファイル復元の大まかな流れは、以下のようになっています。
- ドライブのスキャンを実行する
- 復元したいファイルを探して選択する
- ファイルの復元を実行する
ソフトウェアを実行する
デスクトップやスタートメニューのショートカットをクリックして、「EaseUS Data Recovery Wizard」を開きます。
ユーザーアカウント制御画面が表示された場合は、「はい」ボタンをクリックします。(ユーザーアカウント制御を有効にしている場合は、実行するたびに毎回表示されます。)
復元したいファイルがあるドライブを選択する
このようなトップ画面が表示されたら、復元したいファイルがあるドライブをダブルクリックします。
トップ画面はWindowsエクスプローラーと見た目や使い勝手が似ているので、操作しやすかったです。

スキャンが開始される
ドライブをダブルクリックすると、ファイルのスキャンが開始されます。
スキャンが進むにつれて、左側に表示されているファイルの個数が増えていきます。
右下に表示されている残り時間のプログレスバーがいっぱいになって、スキャンが完了するまで待ちます。
容量が16GBのUSBメモリ(USB2.0のもの)をスキャンしましたが、完了するまで10分ほどかかりました。

ドライブのスキャンが完了した
ドライブのスキャンが完了しました。
結果的に「EaseUS Data Recovery Wizard」では、Windowsエクスプローラーで確認したファイル数の「192」を大きく上回る「940」のファイルが検出されました。
上のスクリーンショットが「EaseUS Data Recovery Wizard」、下がWindowsエクスプローラーで検出されたファイルの数です。


候補から復元したいファイルを探す
スキャンが完了したので、復元したいファイルを探していきます。
「復元候補」機能を利用する
削除されていた画像、動画、ドキュメントなどのファイルを「復元候補」として種類ごとに提案する機能が搭載されているので、その機能を利用してみました。
画面の上の方に表示されている「復元候補」タブをクリックします。

復元可能なファイルの一覧が表示される
「復元候補」画面が表示されます。
候補として検出されたファイルは、種類別にタグ付けされています。
画面の左側のタグの一覧から復元したいファイルの種類を選び、クリックします。
ファイルが種類ごとに細かく分けられていたので、目的のファイルを探しやすかったと感じました。

タグを選択すると、その種類のファイルのみが表示されます。
ファイルをダブルクリックすると、そのファイルのプレビューが表示されます。
ここでは「MP4 Multimedia file」を選択しているので、動画ファイルのみに絞り込まれています。
「タグ」と書かれている部分をクリックすると、タグの一覧画面に戻ることができます。

ファイルを選択して復元を実行する
ファイル名の左側にあるチェックボックスをクリックしてチェックを入れます。
ファイルの選択が完了したら、右下の「リカバリー」ボタンをクリックします。
ボタンの左側には、選択されたファイルの数と容量が表示されます。

「フォルダーの参照」ウインドウが開いたら、復元されたファイルの保存先となるフォルダーを選択します。
「OK」ボタンをクリックすると、選択したファイルの復元が開始されます。
「新しいフォルダー」ボタンをクリックして、新しくフォルダーを作成することもできます。

「リカバリー中」と表示されるので、完了するまで待ちます。
今回選択した容量が約230MBの動画ファイルは、30秒ほどで復元が完了しました。

ファイルの復元が完了した
復元が完了すると、「リカバリーが完了しました!」と表示されます。
保存場所の右側に書かれているパスをクリックすると、Windowsエクスプローラーが開きます。

復元されたファイルを確認してみた
Windowsエクスプローラーで確認してみたところ、ファイル名に関しては削除前のものと異なっていましたが、先ほど選択した動画ファイルが正常に復元されていました。
動画を再生した際も、エラーなどの問題は一切発生しませんでした。
ドライブのスキャンからファイルの復元まで、マニュアルを読まなくても直感的に操作することができたので、とても使いやすいと感じました。

無料版での機能制限について
「EaseUS Data Recovery Wizard」には無料版と有料版があり、無料版では復元することのできるファイルの容量が0.5GB(500MB)に制限されています。
容量制限の0.5GBは1つのファイルではなく、復元したファイルの累計の容量です。

制限に達すると、無料版では「500MB 無料復元額度が使用済みです。」と表示されてファイルの復元をすることができなくなります。
ファイルを復元するためには有料版ライセンスの購入が必要となります。
SNSで共有することで、無料版での容量制限を1.5GB追加することもできます。

有料版にアップグレードする手順
容量制限のない有料版にアップグレードする方法について紹介します。
有料版を購入する前に無料版でスキャンを実行し、復元したいファイルが正常に検出されているか確認することをおすすめします。
エディションについて
個人向けの有料版には、「Data Recovery Wizard Pro」と、OSを起動せずにデータの復旧を行うことのできる「Data Recovery Wizard Pro + WinPE」の2種類のエディションがあります。
それぞれのエディションの詳細については、EaseUS Softwareの公式サイトで紹介されています。
ライセンスを購入する
トップ画面の右上に表示されている「完全版にアップグレード」ボタンをクリックします。

ライセンスコードの入力画面が表示されます。
ここで「今すぐ購入」ボタンをクリックすると、購入画面が表示されます。

ライセンス購入画面で支払い情報などを入力し、「今すぐ購入する」ボタンをクリックすると購入が完了します。

ライセンスコードを入力する
ライセンスコードの入力画面でコードを入力し、「アップグレード」ボタンをクリックします。

ライセンスの確認が行われるので、完了するまで待ちます。

「アップグレードしました!」と表示されたら、有料版へのアップグレードは完了です。
OKボタンをクリックすると、この画面を閉じることができます。

有料版へのアップグレードが完了した
有料版へのアップグレードが完了しました。
容量制限がなくなり、タイトルバーには「EaseUS Data Recovery Wizard Professional」と表示されるようになります。

便利だと思った機能
最後に、「EaseUS Data Recovery Wizard」を利用していて便利だと感じた機能について紹介します。
ファイルのスキャン結果の保存機能
ファイルのスキャン結果を保存する機能です。
この機能を利用することで、ソフトを再び利用するときに時間のかかるスキャンをやり直す必要がなくなります。
この機能を利用して、スキャン結果を保存、復元する方法について紹介します。
スキャン結果を保存する
右上にある、セッションの保存ボタンをクリックします。

「名前を付けて保存」ウインドウが開いたら、「保存」ボタンをクリックしてファイルを保存します。
スキャン結果は「Recovery State File」と呼ばれるファイル形式で保存されます。

スキャン結果の保存が完了しました。
「了解」ボタンをクリックすると、このウインドウを閉じることができます。

スキャン結果を復元する
トップ画面に戻り、右上のセッションの読み込みボタンをクリックします。

「開く」ウインドウが表示されるので、保存されている「Recovery State File」を選択し、「開く」ボタンをクリックします。

保存されているスキャン結果の読み込みが完了しました。
「確認する」ボタンをクリックすると、ファイルの一覧画面が表示されます。
読み込みは1秒ほどで完了しました。

ファイルのプレビュー機能
画像ファイルなどをダブルクリックすると、そのファイルのプレビュー画面が表示されます。
プレビュー機能では、復元を実行せずにファイルの内容を確認することができます。
画像や動画だけでなく、ExcelなどのOfficeファイルもプレビューすることができたので、とても便利でした。

